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2021年第165回、166回『芥川賞』『直木賞』受賞作品をご紹介

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2021年第165回、166回『芥川賞』『直木賞』受賞作品をご紹介

【芥川賞受賞作品(新進作家による純文学の中・短編作品)】

第165回 芥川賞受賞作品『貝に続く場所にて』/石沢麻依

!!ネタバレ注意!!

震災から9年、コロナ禍で再び死が身近になった世界・・・。
私が住むドイツの町・ゲッティンゲンに、津波で行方不明となっていた野宮の幽霊がやって来た。
野宮は、震災の津波で家族全員がなくなり、家も流され、自身は遺体が見つかっていない行方不明者だった。

そして、その日から私には次々と不思議な出来事が起こり始める。
その幽霊を普通に迎える私は、とうとう野宮の死を受容したということか。
私が出会ったもう1人の日本人・寺田氏は、かつて「月沈原」にいた明治の物理学者・寺田寅彦。
私の周りの女性たちは、キリスト教の聖女の名を持ち、トリュフ犬が掘り出すのは、トリュフではなく、聖女たちを表すアトリビュート。

そんな私は、聖女アポロニア?ここは本当に現世なのか。
そうした奇跡の経験を経て、私は、野宮と向き合うことを決意する・・・。

静謐な祈りをこめて描く鎮魂の物語。
『群像』掲載を単行本化した作品。

石沢麻依(いしざわ まい) 1980年宮城県生まれ。
東北大学大学院文学研究科修士課程修了。
「貝に続く場所にて」で第64回群像新人文学賞を受賞。

第165回 芥川賞受賞作品『彼岸花が咲く島』/李 琴峰

!!ネタバレ注意!!

記憶を失くした少女・宇実が流れ着いたのは、ノロと呼ばれる指導者が統治し、男女が違う言葉を学ぶ島だった。
宇実は島の少女・游娜と少年・拓慈と、この島の深い歴史に導かれていき。
『文學界』掲載を単行本化した作品。
李 琴峰(り ことみ) 1989年台湾生まれ。
早稲田大学大学院日本語教育研究科修士課程修了。作家・日中翻訳者。
「独り舞」で群像新人文学賞優秀作を受賞しデビュー。
その他の著書に「星月夜」などがあります。

第166回 芥川賞受賞作品『ブラックボックス』/砂川文次

!!ネタバレ注意!!

主人公のサクマはメッセンジャーとして働く28歳。
給料は歩合制で、怪我をすれば働けなくなるかもしれないという不安定な毎日を送っていた。
真っ当に生きたいと願う一方で、うまくいかない事があると怒りを抑える事ができず、そのたびに職を転々としていた。

そんなサクマが、唯一現実を忘れられるのが自転車を走らせている時だった。
「ずっと遠くに行きたかった。今も行きたいと思っている。」
 
しかし、生活は安定する事なく、同じような毎日が過ぎていく・・・。
そして、そんな日常に飲み込まれ暴力事件を起こし逮捕される。

自らの心を向き合うべき時が来たサクマが見つけた答えとは・・・。

『群像』掲載を単行本化した作品。

砂川文次(すなかわ ぶんじ) 1990年大阪府生まれ。
自衛官を経て地方公務員。
「市街戦」で第121回文學界新人賞を受賞。その他の著書に「戦場のレビヤタン」などがあります。

【直木賞受賞作品(新進・中堅作家によるエンターテイメント作品)】

第165回 直木賞受賞作品『テスカトリポカ』/佐藤究

!!ネタバレ注意!!

メキシコの麻薬密売人バルミロと臓器売買コーディネーターの末永は、新たな闇ビジネスを実現させるため日本へ向かう。
少年コシモは知らぬ間に彼らの犯罪に巻き込まれ…。
『カドブンノベル』掲載に書き下ろしを加えて単行本化した作品。
佐藤究(さとう きわむ) 1977年福岡県生まれ。
「QJKJQ」で江戸川乱歩賞、「Ank:a mirroring ape」で大藪春彦賞、吉川英治文学新人賞を受賞。

第165回 直木賞受賞作品『星落ちて、なお』/澤田瞳子

!!ネタバレ注意!!

不世出の絵師、河鍋暁斎かわなべきょうさいが死に、これまで家の中で辛うじて保たれていた均衡が崩れた。
一門の行末は、娘とよ(暁翠)の双肩にかかっているのだが…。
激動の時代を生き抜いた女絵師の一代記。
『別冊文藝春秋』連載を書籍化した作品。
澤田瞳子(さわだ とうこ) 1977年京都府生まれ。
同志社大学大学院博士前期課程修了。「孤鷹の天」で中山義秀文学賞、「満つる月の如し」で本屋が選ぶ時代小説大賞、新田次郎文学賞を受賞。

第166回 直木賞受賞作品『塞王(さいおう)の楯』/澤田瞳子

!!ネタバレ注意!!

戦国時代に城を守る最高の石垣をつくる石工の職人・匡介きょうすけと、どんなものも打ち破る鉄砲職人・彦九郎げんくろうの砲との対決を描いた物語。

戦で家族を失った匡介は、石垣職人の穴太衆あのうしゅうに育てられる。
もう誰も死なせたくない・・匡介は「最高の楯」となる石垣を作れば戦をなくせると考えていた。

一方、「至高の矛」と名高い鉄砲を作る彦九郎げんくろうは、どんな城でも攻め落とせる鉄砲こそ、戦の抑止力になると信じていた。

方法は違えど、同じ平和を願う二人は、戦乱の世で敵対することとなる。

大津城を舞台に、信念をかけた職人の対決が幕を開ける。

『小説すばる』連載を単行本化した作品。

今村翔吾(いまむら しょうご) 1984年京都府生まれ。
「童の神」で角川春樹小説賞、「八本目の槍」で吉川英治文学新人賞、「じんかん」で山田風太郎賞、「羽州ぼろ鳶組」シリーズで吉川英治文庫賞を受賞。

第166回 直木賞受賞作品『黒牢城(こくろうじょう)』/米澤穂信

!!ネタバレ注意!!

時は戦国時代、織田信長を裏切った荒木村重は、有岡城に籠城。
更に、説得にきた織田方の軍師・黒田官兵衛を地下牢に幽閉してしまう。
そんな中、城内で不可解な事件が発生・・・。
五人もの見張りを付けた、監禁していたはずの人質が殺されたのだった。
一体、誰がどうやって殺害したのか。
解決の糸口がみつけられない村重はなんと、官兵衛に謎を解くよう求めたのだった。
「おぬしならばこの曲事を解ける」村重がその裏に隠すものとは・・・。
そして官兵衛もまた、密かにあることを企てていた。二人の思惑が明らかになった時、たどり着く驚愕な結末とは。『カドブンノベル』他掲載に加筆修正された作品。

米澤穂信(よねざわ ほのぶ) 1978年岐阜県生まれ。
「氷菓」で第5回角川学園小説大賞奨励賞を受賞しデビュー。
「折れた竜骨」で日本推理作家協会賞、「満願」で山本周五郎賞を受賞。
また、「黒牢城」で山田風太郎賞並びに直木賞を受賞。

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